@外作管理は「発注処理」「受入処理」「発注残管理」「情報提供」から形成されます。
   
・発注処理ブロックでは所要量DBの計算結果を基に発注処理を行います。
   
・受入処理ブロックでは納品された実績に基づいて仕入実績の入力を行います。
   
・発注残管理ブロックでは発注残情報を各種帳票・画面で提供します。
   
・情報提供ブロックでは外注先も含めて内示や予定情報として計画情報を提供します

   
 A発注処理機能には3パターンが用意されています。 ブロック概要を説明します。
   発注処理ブロックでは、立案済みの所要量計画DBを基に、発注処理を行います。
   発注処理を行うと、発注残DBが作成されます。
   また、同時に、所要量計画DBへ発注済みとなった状態を示す区分と発注数が更新されます。
   発注処理が終了した後、発注伝票と発注一覧表を印刷し、業者へ渡します。
  
・定期発注処理は、システムで設定された条件により、当日発注しなければ間に合わない計画情報を発注します。
  
・随時発注処理は、画面より指定された条件によって発注処理を行います。
  
・マニュアル発注処理は、現在計画されていない発注情報を手入力することで発注処理を行います。

 
 B定期発注処理は、当日発注しなければ間に合わない計画情報を発注します。
   定期発注処理では、所要量計画DBより本日発注しなければ間に合わない計画を発注します。 
  ・日付の判断は、処理日+固定期間を行い、この期日以前に着手日を迎える計画を対象にします。
  ・固定期間は、システムで一意(全業者同じ固定期間を使用する)の方法と、業者毎に固定期間を設定する方法が有ります。
  ・製番の属性が進行中(計画中、保留中、中止等の特殊状態以外)の場合、着手日を迎えた時点で自動的発注されるので注意が必要です。
  ・業務運用体系によっては、製番登録画面で発注方式として「自動発注」(定期発注の対象とする製番)、
   「自動発注しない」(全てを随時発注の対象とする製番)が必要になることがあります。



 C随時発注処理は、画面より指定された条件によって発注処理を行います。
  随時発注処理は、定期発注を待たず指定した条件で立案済みの所要量計画より発注処理を行います。
  ・条件指定された情報により、未発注で条件を満たす所要量計画情報を絞り込みます。
   絞り込んだ結果を発注情報としてデータの生成処理を行います。 
  ・発注データを生成した所要量レコードには、発注済みの区分を更新しますので、定期発注等で二重発注される事は有りません。

 

 Dマニュアル発注処理は、現在計画されていない発注情報を手入力することができます。
  ◆マニュアル発注処理は
    ・計画外で手配が必要な物(在庫引当品目の発注)
    ・仕様変更(技術指示書)等によりマスターに存在せず発注が必要となった品目
    ・試作製番等
   の計画外発注時に使用されます。 
  ◆画面から発注情報を入力する事により発注データが作成されます。
   また製番を指定する事で、指定した製番に原価参入されます。
   製番を指定しない場合、共通在庫として在庫引当可能な在庫として管理されます。
  
   

 
 E受入処理ブロックでは、受入実績入力及び、受入検査の支援を行います。
  ◆受入処理ブロックでは、受入の実績入力及び、受入検査の支援を行います。
   1)受入入力された情報は、受入日次DBへ記憶されます。
    ・受入プルーフは、入力された受入情報のチェックを行うための帳票です。 
    ・日次受領リストは、受領書が必要な業者に対して印刷し、従来の受領書に代えます。
   2)入力された受入情報のなかで、検査が必要な情報について、検査要求リストが印刷されますので、検査を行います。
     検査の不要な品目については、受入入力後即検収対象となり、日次受領リスト中に検収済みとして印刷されます。 
   3)検査終了後、検査実績を入力します。
    ・入力された検査実績により日次検収リスト及び検査実績リストが印刷されます。
    ・日々の受入入力終了後に、受入日次更新を行う事により、入力結果が更新され、在庫及び買掛へつながります。
    *但し、検査対象で未検査の情報については、更新の対象とならず、翌日以降へ繰り越します。
  
 F受入の実績入力処理の概要を説明します。
  ・発注処理で発行された「発注伝票」は、「発注一覧表」と一緒に納入業者へ渡されます。
  ・納入業者は、発注伝票と共に発行された納品書と現品票に納品数を記入し納品物と一緒に持参します。
  ・受入担当者は、納品数量を確認後、納品書と現品を預かります。 
   可能なら直ちに「受入入力」を行います。 
   分納の場合、「分納伝票」が発行されますので業者に渡します。
    *近年、宅配便等で納品されるケースや、運送便で納品されるケースが増えています。
      分納伝票の扱いは、業務システムを検討する必要が有ります。
  ・受入担当者は、「受入プルーフ」等により入力内容をチェックし入力ミス等が無ければ、「日次受領リスト」を発行し、
   納入業者へFax又は、次回の納品日に備えて保管します。
  ・受入入力は、納品書に印刷されたバーコードを読みとる事により、画面に発注情報(分納時は発注残情報)が表示されます。
   完納なら、確認ボタンを押下します。 分納の場合、受入数欄に今回受入数を上書き入力します。

 
 G受入検査入力支援の概要を説明します。
  ・受入入力後、検査が必要な品目に付いては、「検査要求リスト」が印刷されます。 
   検査担当は、このリストをもとに検査を行います。
  ・検査終了後、検査担当者は結果を「検査結果情報入力」にて入力します。
  ・検査入力終了後、「日次検収リスト」を印刷する事で、検査結果が印字されますので、納入業者へFaxし、検収終了を報告します。
   また、「検査実績リスト」で、検査結果を印刷する事が可能です。
  ・検査の必要な品目の判断は、品目マスター上の検査区分により判断します。
   通常、検査不要,全数検査,抜取検査等の区分により管理されています。 
   また、検査区分は、品目の品質の安定により品証部判断で変更する事を可能にするのが一般的です。
  ・検査要求リストには、検査対象で、未検査(検査実績未入力)の受入情報が印刷されます。
   検査終了まで印刷され続ける事になります。
  注)納入業者との契約(下請法対策)で、納入後n日以内に検収する等の契約が有る場合、
    未検査でもn日経過後は自動的に検収対象とするケースも有ります。
    また、検査入力を行わないと、入庫処理・買掛計上されないので注意が必要です。

 

 H受入日次更新処理の概要を説明します。
  ・受入入力終了後、「日次更新処理」を行う事により、データが受入日次DBより、受入明細DBへ移動され、
   正式に認められた在庫情報として更新されます。 
  ・更新対象の条件として、指定日以前(納期以前に納品された物は検収しない場合)で検査合格品(検査が必要な物)が対象となります。
  ・製番付きで発注された情報は、所要量計画DBの受入数欄に更新されますが、
   製番無しで発注された情報は、在庫引当可能在庫として在庫情報DBに更新される事になります。 
  ・また、まとめ発注された情報については、まとめた時点の情報を参照し、納期順に入庫処理を行います。
  ・発注残DBへは、受入数を加算更新し、発注残数を再計算します。
  ・更新対象となった、受入日次DBは、削除されます。
  ・日次更新済みの受入実績情報は、変更不可となります。
   変更する場合は新たな伝票として、返品伝票・訂正伝票等により受入入力を行う必要が有ります。

  
 I発注残管理には発注残・受入実績・検査実績の3問合せが用意されています。
  ◆発注残管理ブロックでは、社内向けの発注残管理用の問合せ機能、帳票印刷機能を提供します。
   ・発注残管理機能では、発注残DBの情報を使用し発注残の問合せ・帳票を提供します。
   ・受入実績管理機能では、受入明細DBの情報を使用し現時点までの受入実績問合せや、受入実績の一覧表等の帳票を提供します。
   ・検査実績管理機能では、検査明細DBの情報を使用し現在までの検査結果の問合せと帳票印刷を行います。

  

 J発注残問合せ機能を説明します。
  ◆「発注残問合せ機能]は、指定した条件により発注残DBよりデータを抽出し、画面上での問合せを可能にします。 
   ・「納期遅延レポート」は、納期を過ぎて納品されていない発注情報を業者別・納期順に印刷します。
   ・「品目別発注残一覧表」は、発注残情報を品目別・納期別に分類して印刷します。 
   ・「業者別発注残一覧表」は、発注残情報を業者別・納期別・品目別に分類して印刷します。

 

 K受入実績問合せ機能を説明します。
  ◆「受入実績問合せ機能」では、更新済みの受入明細DBの情報より画面より指定した条件に従って受入実績情報の問合せを行います。
   ・「品目別受入実績一覧表」は、受入実績情報を品目別・受入日別・発注oに印刷します。
   ・「業者別受入実績一覧表」は、受入実績情報を業者別・品目別・受入日別・発注oに印刷します。
 
 L検査実績情報問合せ機能を説明します。
  ◆「検査実績情報問合せ機能」は入力済みの検査実績を問い合わせます。 不合格理由等による検索も可能です。
   ・「検査実績一覧表」は入力済みの検査実績を指定条件により検索し一覧表での印刷を行います。
 

 M情報提供ブロックでは「生産計画情報」「発注残情報」「発注予定情報」を提供します。
  ◆情報提供ブロックでは、仕入先・外注先に対する情報提供を支援します。 
   ・仕入先・外注先に予定情報を事前に提供することで、円滑な納入を確保することが出来るようになります。
   ・提供する情報は、「生産計画情報」 「発注残情報」 「発注予定情報」となります。

 
 
 N生産計画情報提供ブロックを説明します。
  ◆生産計画情報の提供ブロックでは、「生産計画台帳(社外向け)」の印刷を行い、業者へ提供します。
   ・提供対象となる業者は、組立外注や主要部品の外注先などが考えられます。
   ・社内組立工程と連動して納品される品目を生産している業者に対しての生産計画情報の提供は有効的です。
   ・将来的に全面外注(検査のみ社内)的な製品が登場した場合、有効な帳票及び、情報提供手段となります。


 

 O発注残情報提供ブロックを説明します。
  ◆発注残情報提供ブロックでは、システムで管理している発注残情報を提供します。
   ・本来は、発注時点の情報を業者側で管理すべきですが、業者の運用レベルに不安がある場合や、
    最新情報を随時提供し納期遅延等を起こさない運用の為などに用意されます。
   ・提供される情報(帳票)は基本的に社内用の情報と同じ内容ですが、一部金額や着手日等の情報をカットし業者側からみて管理しやすい帳票とします。
   ・「発注・受入実績一覧表」は、発注情報と、現在までの受入実績を一覧形式で印刷し業者側の発注残管理に使用されます。
   ・「納期遅延一覧表」は、指定納期を過ぎても納品されていない発注情報を印刷し、督促に使用します。
   ・「納入予定一覧表」は、指定日迄の発注残を印刷します。日々、明日納期予定の一覧を印刷し、Faxする事で事前の納期確認が行えます。

 
 

 P発注予定情報提供ブロックを説明します。
  ◆発注予定情報提供ブロックでは、現在計画されている所要量計画DBの情報を使用し、今後の発注予定を提供します。
   ・「発注予定表」は、発注予定情報を一覧形式で印字します。
   ・「工程計画予定表」は、日程をタスクイメージで印字します。