@標準原価積算システムの概要を説明します。
   ◆基準情報管理で作成されたマスター情報を元に、原価積算処理を行います。
    ・
「原価積算処理」は、部品展開処理を行いながら、展開された品目の属性により品目当たりの単価を計算します。
     品目当たりの単価に、使用数を乗じ、その結果を積算し、積算ベースの標準原価を計算します。
     外作品の場合、その発注単価を取得します。
     内作品の場合、作業手順マスタを読み、作業予定工数を取得します。 
     作業予定工数に賃率を乗じる事で、品目レベルの単価を計算します。
    ・
原価積算条件設定ファイルは、期毎の賃率、ロス率等の変動パラメータを設定します。
    ・
標準原価積算帳票は、積算された原価積算ファイルの内容より、品目毎の原価集計結果を印字する「品目別原価一覧表」と、
                   1品目の原価内訳を印刷する
「品目別原価構成表」が用意されます。

 

 A原価管理システムと関連システムインターフェースについて説明します。
   ◆原価管理システムでは、工場側で管理されている各種マスター情報及び各種実績情報と、
     本社側システムで管理されている各種会計情報をもとに、原価計算処理を行い各種原価帳票の出力を行います。

 

  ◆
原価管理システムは、各システムより情報を入手し、原価計算処理を行います。 
     生産管理システムから
     ・
基準情報管理システムより各種マスター値を提供します。
     ・
生産計画立案システムより製番情報を提供します。
     ・
外作品管理システムより外作品の購入実績を提供します。
     ・
内作品管理システムより内作品の生産実績を提供します。
     ・
在庫管理システムより在庫情報を提供します。
     ・
標準原価積算システムより予定単価等の積算原価を提供します。

 

 B基準情報管理インターフェースについて説明します。
   ◆
基準情報管理システムより以下のマスターを提供します。
    ・
品目マスタ:品目情報として品目の属性情報を使用します。
    ・
構成マスタ:部品構成情報として使用されます。
             但し、原価計算の対象となる構成情報は、所要量計画DBの情報を使用します。
    ・
単価マスタ:購入単価の基準値として使用されます。
    ・
手順マスタ:作業手順の情報と、工数の基準として使用されます。
    ・
仕入先マスタ:仕入先名等の情報を使用します。
    ・
管理STマスタ:作業場所の情報として使用します。
 
 

 C生産計画立案インターフェースについて説明します。
   ◆
生産計画立案システムより、以下の情報を原価管理システムへ提供します。
    ・
製番情報:原価の集計単位となる製番(製造指図書aA原価計算でのロットaj情報を提供します。 
            この情報により原価の集計方法・集計結果の扱いを制御します。
    ・
生産計画情報:製番の最終完成品に関する情報を提供します。
               この情報を使用し、完成品ベースの原価比較を行います。 
               また、ユニット・Assyレベルでの仕込み計画を行う場合、その集計単位として使用されます。
   ・
所要量計画情報:原価計算の元となる情報を提供します。 
               部品毎の計画情報、使用実績、構成情報(所要量メンテナンスで投入部品を変更される事を前提に考える為)
               が原価計算の情報として使用されます。

 
 


 D外作品管理インターフェースについて説明します。
   ◆
外作品管理システムより、以下の情報を原価管理システムへ提供します。
    ・
受入明細情報:受入(仕入)実績情報を提供します。 
    ・
検査明細情報:受入情報で検査が必要な物に対する検査結果の実績を提供します。
    *上記2つのデータベースをを外作品管理より提供します。 
      尚、検査実績の扱いは、データベースの物理設計時点で受入実績情報の一環として取り込む可能性も有ります。
      受入実績情報により、外作品の購入価格が原価情報として使用されます。
      受入明細情報と、期初に設定された予定単価を使用し、受入価格差異等の帳票出力にも使用されます。
 
 

 E内作品管理インターフェースについて説明します。
   ◆
内作品管理システムより、以下の情報を原価管理システムへ提供します。
    ・
作業明細情報:作業実績情報(内作の生産実績)を提供します。 
    ・
検査明細情報:内作品の検査実績情報より生産実績の良品実績を提供します。
               外作品同様に物理設計レベルで作業明細情報と一緒のデータベースとして扱う可能性も有ります。
    ・
消費実績情報:内作作業に投入された情報を出庫払出として原価管理システムへ提供します。 
               現実的には、在庫管理システムで管理している情報が提供されます。
    *作業明細情報と検査明細情報より、内作品の入庫実績を計上します。 
      また、内作品の場合、工数情報が重要になりますので、作業工数も集計され、原価要素として使用されます。
      消費実績情報は、作業実績情報より下位品目を部品展開し、その品目が、消費(生産に使用された)と見なしています。
      このデータベースは、在庫管理システムで管理されています。  

 


 F在庫管理インターフェースについて説明します。
   ◆
在庫管理システムより、以下の情報を原価管理システムへ提供します。 
     在庫管理システムから原価管理システムへ受け渡す情報は、在庫受払情報や月次総平均での在庫単価等、レベルの異なる情報が有ります。 
    ・
在庫情報:場所別・品目毎の在庫情報を提供します。 
    ・
在庫移動情報:在庫の移動実績より原価に関係する情報を提供します。 
    ・
支給明細情報:外注先への支給実績が記憶されています。
    ・
出庫明細情報:生産計画への使用計画情報が記憶されます。
   *原価管理システムで必要となる在庫受払情報を収集し、作表できる情報を、生産管理システムより提供します。

 

 G標準原価積算インターフェースについて説明します。
   ◆
標準原価積算システムでは、各種マスター値より積算された原価情報を原価管理システムへ提供します。
    ・
原価積算情報:品目毎の原価積算情報を管理しています。 
    ・
原価積算明細情報:原価積算の元となった明細情報を管理しています。
   *標準原価積算システムで管理されている情報は、原価管理システムで、標準原価との差異分析の為に使用されます。